水彩画の作品を完成させるには筆以外のものも使います。つまりコレでなくてはならないという固定観念は捨てて、色々試して自分なりの技法を見付けるのも楽しいのではないでしょうか♪

鉛筆・ペン

■下描き、ライン、スクラッチなど


◆外で描く時は面倒のない製図用芯ホルダーを使う。頭のキャップが芯削りになっている(これは使っていても知らない人が多い)
◆鉛筆はステッドラーのBと2B
◆ペン先はGペン、スクールペン、丸ペン各種・・マスキング液や極細のラインを引きたいときに。
◆普通のカッターは紙を裁断する時に、デザインカッターは水面などを削る時などに使用。
◆ノック式の消しゴム・・細部を消すのにはこれがいい
◆先の尖った綿棒・・付けすぎた絵具を抜く
◆割り箸を削った即席ペン・・太くて柔らかい線を描きたい時に。


■均一、極細の線は


◆烏口:からすぐち・・製図の用具ですが、インクや絵具をつけて均一なラインを引くことが出来る。

◆ガラスペン:極細の線が描けます。

◆三菱uni-ball SignNO UM-153 耐水性・顔料ゲルインクのボールペン。作品の暗い部分にサインを入れるときに使用。シルバー、ゴールド、ホワイト


スポイト・パレットナイフ

■湿らす、引っ掻き


◆水差し、スポイト・・絵具皿に水を補充したり、絵具が溶けやすい様しめらせたりする時に使う。
◆スプレー・・画面を部分的に湿らせたい時に。
◆パレットナイフ・・油絵の様に厚塗りに使うのではなく、細い線を描いたり 絵具が乾かないうちに引っ掻いて線を出したりなどなど・・
◆歯ブラシ・・散布用(スパッタリング)でも使い古しはダメですね、絵具飛ばないから。新しいの買おっと!


■スクラッチ!


◆油彩用のペインティングナイフ。スクラッチや小枝を描いたりなど。

◆パレットナイフ/ペーパーナイフ・・広い面のスクラッチに。

◆クレジットカード・・古くなったクレジットカード。四隅の角Rを使ってスクラッチします。


洗い・拭き取り・乾燥

■かわかす・ふきとる・あらう


◆ドライヤー・・水彩画には必需品。ただ乾燥するためだけではなく画面の水分をコントロールする。

◆スポンジ、タオル、紙ウェス・・筆ふき用

◆ティッシュペーパー、綿棒、海綿・・・雲を描いたり、色を抜いたり木の葉を描いたりなどなど。



◆スプレー(真空タイプ)・・どんな角度でも噴射できる優れもの。ウォッシュが濡れているうちに噴射して色抜きする。柔らかい光を表現したい時に効果的!

◆天然セルローススポンジ・・筆の水分量をコントールするのはコレが最適。

◆海綿・・・修正や広い範囲の洗いを行いたい時、紙を傷めにくい。


水張りの道具

■水彩紙を水張りするための道具


◆水張りパネル・・水彩紙より一回り大きいものを用意する。ベニヤ板をフレームで補強したものが画材店で売っている。5.5mm厚以上のシナベニヤでも可。

◆水張りテープ・・紙を画板に固定するテープ。糊がついているので刷毛で濡らして使う。

◆画鋲・・紙の4隅を画板に止めるため。ホッチキスやタッカーでもOK

◆刷毛・・水彩紙を濡らす時、水張りテープを濡らす時に使う。スポンジでも代用できる。

◆ハサミ・・テープを切る時にね!

◆カッター、カッティングマット・・描き終わった時画板から紙を剥がす時使います。

◆定規・・水彩紙にテープを貼る時、糊代の目安を引きます。
「水彩絵具の紙へのなじみを良くし、ムラのない均一な面を 塗るのに効果的」とメーカーの説明にあるが、私は水ハジキ の強いパレットに垂らして使ったりする事が多い。サイジングの強い紙にも効果あり


水入れ・筆洗い器

■絵具はきれいな水で溶く


水入れ、筆洗い各種。色々試したが今はジャムの空き瓶しか使わない(笑)
外でのスケッチは蛇腹のやつと紙コップなどを使用。
基本は筆洗い用と絵具の溶き水用と必要です。


水彩色鉛筆

■使い方次第で面白い効果


何となく欲しくて買ってしまった水に溶ける色鉛筆(殆ど使ってないけど・・)
でもコレが意外に重宝する。ぬれた筆で顔料をはじき飛ばしスパッタリングしたり、筆では入れづらいところをちょこっと描いたり、滲ませたり・・・左のセットがステッドラーのカラット右が三菱


こんなものも・・

■水彩にはわりと使う


左側「塩」です。瀬戸の粗塩、けっこう美味い!違います!お供え物?それも違います。
塩は御存知の通り水分を吸い取ります。
絵具が生乾きの時にこれをまくと絵具を吸い取って面白い効果が出せます。
右側サンドペーパー。紙の表面を部分的に削り、絵具を塗った時にムラを作ったり、水面の輝きを出したりする時に使います。


良い画材が無けりゃ・・

絵が描けない訳じゃない。ましてや上手な絵が描けるわけでもない。
そんな事は百も承知・・・でもちょっとしたこだわり、ささいな喜び。どうせ描くならお気に入りのものに囲まれていたい。そのぐらいの贅沢は許されるはず・・・ここは私のオモチャ箱

僭越ではありますが・・

ここでは水彩画の道具について初心者の方が見ても分かる様に説明しているつもりですが、私の個人の価値感、使用感ゆえにエキスパートの方々が見れば眉をひそめる様な記述が多々あるやも知れません。なんらかのご指摘・ご指導が御座いましたらこちらのほうへ。

結局のところ・・

安かろうが高かろうが自分にあったものを見つけるのが1番なのは言うまでもありません。でもそこにたどり着くには色々試してみなけりゃ分かりませんからね。コレって決めつけるのもつまらないし、気分次第であれこれ触ってみるのも楽しいのです♪